家を建てるのだったら日当たりを良くしたい!
そして、そのためには日当たりが良さそうな土地を買いたい!
多くのお客様がこのようにおっしゃいます。
そして、その結果、日当たりが良さそうな土地の需要は高まり、
その価格は、同じ場所にある日当たりが良さそうではない土地に比べると
高く設定されているケースがほとんどです。
このような土地は、不動産屋さんに対して、土地の値引き交渉も基本的には出来ないです。
なぜなら、次々に求めるお客様がおられるからです。
ですから、じっくり考える時間も与えられず、即決せざるを得なくなってしまうのも、日当たりが良さそうな土地が背負っている宿命です。
こんにちは。
オハナハウス 神田です。
しかしながら、そこに建っているほとんどの家が、
せっかく高額な費用を出し、またゆっくり考える時間も与えられない状況の中、
日当たりが良さそうな土地を買ったにもかかわらず、
その良さを全く活かせていないという現実が存在します・・・
●窓が窓の役割を果たせていない
日当たりが良さそうな土地に建っている家をご覧いただければ、
「なるほど!」とご理解いただけると思いますが、
まず、せっかく大きな窓をつくったにもかかわらず、
その全ての窓にカーテンが設置され、
視線と共に太陽の光までも遮断してしまっています。
そしてその結果、日当たりがいいはずなのに、
朝からライトなしでは過ごせなくなってしまいます。
また、「カーテンが開けられない家=窓が開けられない家」なので、
そもそも風通しが良いとか悪いとかいう話ではなくなってしまいます。
●ウッドデッキもお金の無駄
さらに、リビング南の大きな窓の向こうに設置した憧れのウッドデッキも、
使いたくても使えないのが現実ではないでしょうか?
なぜなら、ウッドデッキ自体が周囲から丸見えで、
ウッドデッキを使うためにカーテンを開けると、
家の中までも周囲から丸見えになってしまうからです。
●洗濯物が丸見え
そして、日当たりが良い土地に建っている家のほとんどが、
2階のベランダで洗濯物を干していますが、
景観的も防犯的にも悪くなってしまうので、
これも決してオススメ出来ることではありません。
洗濯物が周囲から丸見えになると、
生活感が丸出しになってしまうだけでなく、
それだけで家族構成が分かってしまいます。
洗濯の動線的にも、最も手間と労力がかかるのがこのパターンです。
●間取りがバレバレ
そして、窓の形やデザインを見ただけで、
どこにどんな部屋があるのかが、判ってしまうところも、
日当たりが良い土地に建っている家の難点です。
ベランダの洗濯物を見れば家族構成が分かり、
窓の形やデザインを見れば間取りが分かり、
夜、ライトがついているかいないかで、
どこに誰が居るのかが分かってしまう家。
そう考えると、ちょっと不安になりませんか?
●庭の工事費用も嵩みやすい
さらに、この防犯性やプライバシー性の低さを補おうとした結果、
庭の工事費用も高くつきやすくなるということも、
日当たりが良い土地の隠れた難点です。
つまり、日当たりが良い土地というのは、一見最も良さそうに感じるものの、
蓋を開けてみると、土地代も庭代も高くついてしまうだけでなく、
普通の家を建ててしまうと、最も住らしにくい家になってしまいます。
結論から申し上げますと、どのような土地も、
設計次第で最大限の住らしやすさを引き出せます。
日当たりが良さそうな土地で、わざわざ暗くて住みにくそうな家にするのも、
日当たりが悪そうな土地でも、明るくて住み心地に優れた家にするのも、
どんな間取りを提案するのか?で全てが決まってきます。
ですから個人的には、わざわざ高いお金を払ってまで日当たりが良さそうな土地を買うよりも、出来るだけ予算を削りながら土地を買った方が絶対に良いと考えています。
ただ、これはどのような土地でも共通することなのですが、
住み心地に優れた住まいにするためには、
工夫やアイデアが必要であるということであり、
そのためには、掛けるべきコストが確実に存在します。
つまり、その分だけ、家の費用が高くなってしまうということです。
ですから、本当は不必要であるモノを最大限に削ることで、家の費用が高くならないようにしなければいけません。
次回はこの続きで、家の予算をカットするために、削るべき不必要なモノが何か? ということについてお伝えしていきたいと思います。